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WELCOME TO TESHIKAGA LAND

2015年

モーター、アクリル絵具、板、LED電球、

H4,400×12,000㎝

 

この壁画は、作者の野田智之が何度も弟子屈に足を運び、そこで感じた自然や歴史を表現した作品である。

野田が屈斜路湖を訪れた際、牛のような形状の雲が湖の上に漂っており、あたかも弟子屈を守っている神がいるかのように見えたという。画面右の牛のような生き物は、その神的な存在を表している。

画面左の人の脚は、町の歴史の歩みであり、旅人の脚である。絶えず歩みつづける脚は、過去から現在まで弟子屈で人の営みがあることを伝えている。

硫黄山では今なお硫黄が噴出し、川湯温泉ではこんこんと湯が湧き出ている。弟子屈は常にうごめくエネルギーをはらんでいると感じ、有機的な袋状のモチーフによりそのエネルギーを内包している様を表現した。人々の日々の営み、自然の力を伝えるため、キネティック•アート(※1)の手法を用いて、壁画の要のモチーフを動かしている。弟子屈への玄関口である摩周ハイヤー壁面に設置することにより、弟子屈を訪れる旅人を歓迎し、また町の人と共に歩み続けるサイト•スペシフィック(※2)な作品として展示されている。

 

  • 1キネティック•アート:

動く作品、または動いているように見える作品のこと。

 

  • 2サイト•スペシフィック:

特定の場所に帰属する作品や、設置される場所の特性を活かした作品のこと。


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